日本ギターの黎明期

日本でギターが広まるまでの黎明期に活躍した人で、一番の功労者は誰でしょうか。私は比留間賢八(Kenpachi Hiruma,1867-1936)ではないかと思っています。明治34年(1901年)に欧州からマンドリンとギターを持ち帰り、ギター・マンドリン教室を開いて広めたことが第一の理由です。明治9年(1876年)に平岡熙(Hiroshi Hiraoka,1856-1934)が米国からギターを最初に持ち帰ったとされていますが、弾かれた記録がありません。また、比留間氏の目標はマンドリンを普及させることに主眼が置かれていたとしても、ギターも教えたことで、門下の武井守成(Morishige Takei,1890-1949)から始まる日本ギターの系譜ができたことが重要だと思います。

日本で最初のギター製作者は、鈴木バイオリン創業者鈴木政吉(1859-1944)の弟子である水野正次郎で、明治43年(1910年)に製作し、大正3年(1914年)から製作・販売しています。なお、これはラコートモデルのギターで、トーレスモデルの現代ギターでは、バイオリン製作家の宮本金八(1878-1970)の弟子であった中出阪蔵(1906-1993)が最初で、セゴビア来邦時(昭和4年[1929年])にラミレスの採寸を行って製作したそうです。

参考資料
→「比留間賢八の生涯」飯島國男著(全音、1989)
→「ギターに魅せられて」荒井史郎(荒井貿易社長)著(現代ギター社、2011)
→「ギターと出会った日本人たち ~近代日本の西洋音楽受容史~」 竹内貴久雄(ヤマハミュージックメディア、2011)

黎明期のギター関係者については、以下の本に詳しく記載されています。マエストロ山下和仁の演奏(黎明期の日本ギター曲集)を聴いていると、黎明期の人たちの苦労が偲ばれます。


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